むかしむかし、ずっといなかのしずかなところにちいさなおうちがありました。このおはなしには、このお家を取り巻く、時の移り変わりがゆっくり描かれています。自然の美しかった田舎の町が文明の発展にともない、大都会の真中へと変わっていきます。発展が壊してしまうもの、うしなわせてしまうものを心に染みるように教えてくれた本です。読んでいるうちに、いつのまにか、自分自身がお家になったような感じで、このちいさなおうちと一緒に田舎が恋しくなってきたりします。年長さんから小学生に上がれば、お家のきもちと一緒になって読めると思います。