クリス・ヴァン・オールズバーグ作の村上 春樹訳という絶妙のコンビの一冊。
いつも不思議な余韻が残るのが特徴なのですが、今回は少し違う余韻を感じました。
お話は、お百姓のベイリーさんが、車で人をはねてしまうところから始まります。
その人は記憶を失っていて、ベイリーさんの家で家族の一員として暮らすようになります。
そして、別れが来るのですが、最後までその人が何者なのか分かりません。
ヒントは、その人がいると紅葉しないということぐらい。
恐らく、季節に関係する自然界に属する存在だということ。
決して答えはないように思います。
小学校高学年から中学生向きというより、大人向きといったほうが相応しいかも知れません。
左ページに文章、右ページに絵があって、その絵が実に美しい出来栄えなので、見ているだけで楽しめると思います。