ウクライナって、ほんとに素敵な昔話の宝庫ですね〜。
このお話もキテレツで面白かったです。
「そんな馬鹿な…、でも、あり得ないともいえないかも〜」って、感じ。
貧しい暮らしをしていた、おじいさんおばあさんの夫婦がいて、あるとき、おばあさんが「余っていたわらで牛を作ってくれ」って、頼むんです。「横っ腹にタールをぬっとくれ」って、注文をつけて。
タールって、よく分からないんですが、ペンキみたいで、強力な糊のようなもののようです。(そうじゃないとお話しにならないので)
そして、そのわらの牛を連れて外で糸を紡いでいると、うたた寝している間にクマだの、オオカミだの、キツネだのやってきて、タールにくっついて離れなくなったので、捕まえてしまうんです。
しかも、おじいさんがその動物たちを処分して毛皮にしようとすると、動物たちは見逃してくれたらお礼をすると言って、次々に貢ぎ物を持ってくるんですよ〜。
それで、そのおかげですっかり物持ちになった二人は幸せに暮らしましたとさ。
え〜い、そんな知恵があるなら、おじいさんとおばあさんになる前にやってればよかったのにとも思うけれど、そこは、昔話のご愛嬌って、やつですよね。
イラストもとってもきれいで、ウクライナの人々の民族衣装や暮らしぶりがよく分かります。
お勧めです。