子どもの本の専門店で、お店の人が「この本いいわよ〜」と紹介してくれました。
題名と概要は知っていましたが、どことなく地味な感じがしてなかなか手が出ない本でした。
お勧めの声に押されて、そのとき初めて読んでみました。
今までに見たことのない、不思議な感じのする絵本でした。
死を扱った内容なのに、全然悲しさがないのです。むしろ温かく、清々しささえ感じられます。
絵は決して好みではありませんが、全体に流れる時間のゆったりとした動きがとても穏やかなのです。
その穏やかな中で、ぼんさいじいさまの最期の時がやってきます。
慌てずあせらず、ゆっくりと皆に別れを告げるじいさまの姿が胸を打ちます。
最近、娘がこの本を読みました。
絵本の紹介本に載っているのを見て、自分で図書館から借りてきた娘ですが、「死」という言葉は、全く使われていないので、今ひとつ状況が掴めないようでした。
もう少し大人になったら、このゆったりとした流れの中に入っていくことができるかもしれません。