春の野原らしい色彩と、ベスコフの正統派〜!という絵が目を惹きます。
お母さんがしてくれないから自分でするけど、してもらえるならそれに越した事はないと思っている娘。
アニカの身支度には母が「こんな子供ウソだよ〜」と指差してせせら笑いたくなりました。
さらにはあの遠まわしなお母さんの言葉を受けて、自発的にお手伝い。
そこへ行くまでの誘惑にも、お手伝いがあるからダメだとはっきり断れる。
あまりに娘にかけ離れていて、もうちょっとで「アニカを見習いなさい」なんて説教をたれてしまいそうになりました。
娘も意外な思いで聞いていたようです。
えらい子にはご褒美があるという、昔ながらの話運びでしょうか。実際親になってみて、こういう話は大人の身勝手に思えてしてはいないのですが、私が小さい頃はよく言われたものです。絵本の力を借りてだったら、たまにはこういうのも悪くないな。
娘の意外性に満ちた表情を見ていて思いました。
しかしあそこで妖精が出てくるところがまたベスコフらしいですね。
出てくるのに、それらしい前ふりエピソードなんて要らないぐらい当たり前に周りにいる存在なのでしょうね。素敵だな。