ひとりぼっちのうさぎがたまごを拾います。
読み聞かせをした1年生の教室では、
「恐竜のたまごかも!!」という声も上がったりして、
こども達はたまごの中身に興味津々。
うさぎと一緒に誕生をワクワクと見守ります。
うさぎがたまごを叩いたり転がしたりする頃には、
子ども達もうさぎの気持ちと同調して、
「早く出てこーい!」と思っているのに違いありません。
なのに、かんじんのあひる誕生の瞬間、うさぎは寝ています。
今度は子どもたちは「早く起きて!」と思っているのかどうか、
あひるがうさぎがたまごにしたのと同じことをすると、
教室のあちらこちらで小さな笑い声が起きます。
目が覚めたうさぎとあひるは友達になって、
子ども達もほっと一安心。穏やかな空気で本を閉じます。
シンプルな中にいろいろな要素が含まれており、
文章量は短いので、綺麗な絵を眺めながら、
ゆっくりページをめくって読み聞かせることができます。
細部まで描き込まれた絵ですが、判が大きく、
登場人物とたまごは大きく描かれているので、
集団での読み聞かせにも向いています。
むしろ集団でこそ味わってもらえると良いと思います。