「不読率」という言葉があります。
これは一ヶ月に本を一冊も読まない児童・生徒の割合で、平成28年度では高校生57.1%、中学生15.4%、小学生4.0%という数字が出ています。
これに対して、この率を改善しようと目標値も掲げられていて、平成34年度に高校生26%以下、中学生8%以下、小学生2%以下という、かなり高い目標となっています。
小学生の不読率の割合が低いのは、「朝の読書運動」効果だといえます。
それでも、その運動が徹底されていない小学校があったりすると、しかもそれが大きな学校であればあるほど不読率は高くなってしまいます。
さらに問題は学年があがるにしたがって、その率があがっていることです。
もしかしたら、子供たちは本の魅力にはまって「朝の読書運動」をしているのではなく、仕方なくしているだけかもしれません。
小さい頃に本にはまった人はいつまでもその癖が抜けないものですから、子供たちには出来るだけ良書を読んでもらいたいものです。
この本はタイトルのとおり、本の絵本です。
パソコンの得意なロバくんと本が大好きなサルくんの、奇天烈な本についてのやりとりが描かれています。
本なんか知らないロバくんはマウスがなかったりスクロールができない本が不思議でたまりません。
しかも、本にはたくさんの字があるではないですか。
でも、読み始めると、時間を忘れるくらい夢中になってしまう、それが本。
きっとこの世界には多くのロバくんがいます。
ただちょっと本の面白さを知らないだけ。
この絵本のロバくんのように。本に夢中になってくれればいいのですが。