随分前に私一人で読んで、いいなぁと思っていた本です。
久しぶりに読みたくなってまた図書館で借りました。
前回は、とらのことをとてもわがままだと思い、くまの無垢な奉仕の心に感動しました。
ところが、今回は、とらはそんなにわがままではなく、ただとても甘えん坊なのだと思い、くまも無垢な奉仕の心というより、“誰かの為に一生懸命になっている自分”がとても嬉しいのではないかと思ってしまいました。
それは、子ども達の心の動きによく似ています。
受け止め方が変わったのは、前回読んだ時と、今回とでは、私自身が子育てに係わった時間と深さが圧倒的に違うのでしょう。
「いいなぁ」と思ったポイントは違いますが、とらとくまの行動や気持ちが子ども達の心の動きに似ているということで、身近で共感できる物語として、やはり「いいなぁ」と思いました。
面白いことに、次男の感想は、「とらってすごくわがままだよなぁ」「くまがこんなに親切にしてあげてるのに」というものでした。そう、前回の私の感想と全く同じなのです。
次男も父親になった時には、今回の私と同じような感想に変わるのでしょうか。
30年後に再び読んでもらいたいものです。