同じコンビの「ちいちゃんのかげおくり」(長女(小3)が国語で勉強したので)を借りようと思ったのですが、なかったので代わりにこちらを借りてみました。
せつなくて悲しいお話が、ねずみくんとはまた違った、繊細で美しい絵とマッチして、心にずしんと残ります。
11年前、空襲で奥さんや子供を亡くしたげんさんが、空き地の片隅の1本のにれの木の前で、出会った女の子との不思議な出来事。
長女は目に涙をいっぱいためて聞いていました。読んでる私も、涙でにじんで字が見えなくて困りました。
戦争がどんなに悲惨で、おろかなものかを、言葉で伝えることは難しいけれど、絵本でなら、きっと伝えることができます。
何年経っても癒されることのない、げんさんの苦しみそのものはわからなくても、きっと子供心に深く感じる1冊になると思います。