心に静かに染み入る絵本です。
動物も草や花も、青空も月も去ってしまうほどの醜い怪物。
とても迫力ある絵で、その醜さがよく表されています。
でも読んで行くうちに、寂しがり屋の怪物の気持ちがわかり、なんとなく愛らしく見えてきます。
自分が作った石のうさぎが、唯一の友達。
何も、何も自分に返してくれはしないけど、ただ自分のそばにいてくれる、それだけで幸せだった怪物。
ピノキオのように、最後に思いが叶い、うさぎが本物になるのでは?と期待しましたが・・・・
うさぎがいなかったら、どんなに寂しい一生だったでしょうか?
ただそばにいてくれる存在のおかげで、楽しく楽しく暮らせた怪物。
そんな小さな幸せが、とてもステキなことなんだと考えさせられる絵本です。