「バーバパパはね、〜だったんです。」という口調で終始語られる、バーバパパの出生の秘密(?)。そのやさしい口調がとてもいいなと思いました。
フランソワが水をやって、土から生まれたバーバパパ。おばけのお話で土から植物のように生えてきた、というのは他に類を見ない感じがします。でも、バーバパパのやさしく包み込むような行動を考えると、そういう生まれ方がいちばんふさわしい気がしてきます。おばけであること、大きいこと、どんな生き物だかわからないことから辛い目にもたくさん遭うバーバパパ。でもいつもおだやかでやさしく、まわりを癒すような存在であることは変わりませんね。
やさしくみんなの役にたつおばけだとわかると急にちやほやする世間や大人の「心の目の曇り」も鮮やかに描いている作品だと思います。