表紙のさくらに囲まれている、じぃじと男の子に惹かれました。
じぃじが、嬉しいことがある度にこっそり植えた桜の木。
何年も何年も前から、1本また1本と増えて年月が経ったのでしょう。
きっと、『おれ』が生まれたときの嬉しい木もあるんだろうなぁって
思いました。
うちでは義父が、娘が生まれた記念にと紅白の梅の木を埋めました。
毎年紅白の梅が、咲いて娘の誕生を祝ってくれます。
じぃじと過ごしたさくら山での思い出、ステキですね。
現代では、自然の中で自然のことを、手にとって体験することも、
核家族も増え、おじいさん、おばあさんから学ぶことも
随分と減ったのではないでしょうか。
じぃじが病気になったとき、『じぃじの病気をなおしてください』と、
ちびすけがなんべんも頼んださくらの木。
その願いを叶えてくれたのでしょう。
じぃじを待っていた桜の木。
じぃじの生涯の最期を満開の桜で、みごとに飾り。
桜の木も、じぃじに感謝とはなむけを表したかのよう。
画面いっぱいのさくら、さくら、さくら。。。
この満開のさくらは、じぃじとちびすけの心の中に
焼きついて、一生の思い出になったのでしょうね。
じぃじとちびすけと、さくらの木のお話。
ちびすけの、じぃじとの思い出を表現した
とても素晴らしい絵本だと思います。