弟のビリーが生まれたら、周りの皆はビリーばかりチヤホヤして、全然わたしのこと見てくれない・・・という
弟のビリーに対する、お姉ちゃんのヘイゼルのヤキモチが、素直な言葉で書かれています。
ただ、怪獣は悪い子の方が素晴らしいという設定なので、チヤホヤされるビリーはどうしようもない悪戯っ子。
次々と繰り広げられるビリーの悪い子ぶりに、子供達は大喜びです。
『私の方がもっと悪い子なんだから、私を見て、私を構って!』とヘイゼルはビリーを他人にあげてしまいます。
でも、結局戻ってきた弟と楽しそうに手を取り合っているお姉ちゃんの姿が描かれているので、ラストはホッとします。
やっぱり、弟は可愛いんだよね。
お兄ちゃん(お姉ちゃん)なら『弟(妹)が生まれてこなければ良かったのに』とは一度は思ったことがあるはずでしょう。
お母さんを下の子に取られて、寂しいと感じているお兄ちゃん(お姉ちゃん)の気持ちを代弁しているかのようです。
ヘイゼルに共感する部分も多いのではないでしょうか。
弟妹にヤキモチを焼いているけど、いつも我慢しているお兄ちゃん(お姉ちゃん)に、読み聞かせてあげるにはピッタリな絵本です。
もちろん、ママの愛情を独占している下の子にも。
上の子の寂しい気持ちを、下の子も、少しはわかってくれる(?)かもしれません。