噺家さんの落語って、粋で味があってテンポが良くて、
ぐいぐい引き込まれる魅力・面白さがありますよね。
この絵本は、そんな寄席の空気を感じることが出来ます。
だらしなくてズルくて、どうしようもない男と、
怖いはずなのに、居眠りしちゃったり新しい蝋燭をくれたり、
優しく情があるような死神。
のっぴきならない事態に陥った男に、
死神は「おめぇ、しょうがないやつだな、助けてやるか」
と言わんばかりに手を差し伸べてくれたけれど、
因果応報・勧善懲悪、
悪い事をしたら、ちゃーんとバチが当たるんです。
ちょっとスリリングで滑稽で笑いを誘いながらも、
説教じみることなく世の道理を伝えることが出来ますね。