ある日、かずくんが「ライオンだ!いま、ライオンがとおった!」と叫びました。
すると、あきほちゃんも「わたしがみたのは、ライオンじゃなくて、ペンギンとワニとヘビ。」
そう、このおひさまようちえんには、時々動物がでてくるのです。
それは、いつもではありません。
いじけてひとりぼっちになったとき、みんなに笑われてひとりすねているとき、粘土でうまく出来なくていやになってしまったとき、そしてひとりぼっちになってさびしくなったとき、どこからか、静かにスーと動物達があらわれるのです。
親元から離れて心細い子供の気持ちや、集団生活で生じる子供達の複雑な気持ちを、優しく包んで見守ってくれる動物達がいるって知ったとき、幼稚園っていいなって幼稚園って楽しいなって思えるようなお話。