書評などを見て思っていたより「戦争」は感じられませんでした。悲惨さを色濃く出したくないという作者の意図でしょうか、それとも子供というのは、そんな状況でも変わらずたくましく生きるものなのかな。危機感を感じるのは、疎開?する兄弟をお母さんが抱きしめるという冒頭部分ぐらいです。あとは、他のみんなと一緒に町へ出発。最初は他人でも、一緒に旅をするうちに仲良くなって、助け合ったり、喜びあったり。途中でお母さんが恋しくなるときもあるけれど、新しい友達ができたりして元気に目的地に着きます。かわいい子には旅をさせよ、と言うけれど、子供って、親を離れて旅を通じて成長するんだなと実感させます。