私の父方の祖父母は遊びに行くと、必ず夜、私を真ん中にして川の字で寝ました。
私が眠くなるまで、祖父は色々な創作昔話を即興で作って話してくれました。
ウサギやたぬき、狐にからすそして、かっぱの話もありました。
あまりにも、奇想天外なストーリーの時は、祖母が小さく笑い声を立てていました。
この絵本を読んで、その時の事が思い出されました。
あ〜、あの時間は、私たち三人にとって、幸せな時間だったのだな〜としみじみと懐かしく思います。
さて、むかしむかし、おじいさんのキュウリ畑が荒らされて、その夜外でがやがやという話し声が、……。
キュウリ畑を荒らしたであろうかっぱに遭遇して、おじいさんは、かっぱにぺこぺこ。すもうで、かっぱたちにやられっぱなし。
でも、妙案が浮かんで、……。
最初のページのおじいさんのルックスから、やせた土地で細々と畑作りをしていて、気の毒なほど貧相に見えました。
かっぱの前でも、おどおどしていて気の毒でした。
でも、形勢逆転のページから、おじいさんがだんだん力強くかっこいい「細マッチョ」になってきて、笑えます。
エンディングも、安心できる“めでたしめでたし”で、心なごみます。それにしても、かっぱと酒盛りって合いますね。(笑)
息子6歳の夏によみました。「うちのキュウリは大丈夫?」なんていうことをいっていました。