黒猫お父さんと白猫お母さんから生まれた「あかねこ」
「どうしてこの子はあかいのだろう?」
黒、白の遺伝子を引き継いできた一緒に生まれた兄妹からも
「どうして自分たちと違うのだろう?」
そう疑問に思うのは自然なことだと思います。
そして家族たちは「あかねこ」をどうにか白や黒にならないものか、と頭をひねってくれるのですが、それをあかねこは「自分のあかいろを受け入れてくれないのはなぜ?」と悲しく感じるのです。
家族はあかねこに思いやりを持っているつもりだと思うんですが、実はあかねこを傷つけていたんですね。
ハッ!としました。
どんな自分でも愛してくれれば幸せになれるのに。
ありのままの自分を愛してもらえないことがこんなに悲しいことだとはおもいませんでした。
最後に、あかねこは幸せになることができたので、ホッとしました。
反面、少し悲しく感じることもありました。
テーマはなかなか深刻だと思いますが、それをわかりやすく伝えてくれる良書だと思います。