前々から高い評価は耳にしていましたが、重たいような気がしてなかなか手に取れませんでした。
でも、この本は、学習障害を扱っていますが、まったく暗さややりきれなさはありません。
むしろ読み終わって、心に残るのは、他人を認めようとする心、理解しようと歩み寄ることの大切さ、偉大さです。
フォルカー先生の明るさや毅然とした態度が、力むことなく描かれていて素晴らしいですね。
人は、自分に自信を持つことができれば、ある程度の困難に立ち向かう強さや勇気が持てるのではないでしょうか。
そして、自信というものは、他人から認められることで生まれてくるものではないでしょうか。
そんなことを強く感じた作品でした。
自分と違うものを排除しようとする人たち、また子どもを導く立場にある大人たちに是非読んで欲しい一冊です。