なんでも器用にこなすおじいちゃんの手。
そのおじいちゃんがその手でできなかったことは、パン工場で働いていてもパン生地に触ること。
おじいちゃんが苦労して、やっとのこと肌の色とは関係なくパンを作れるようになったことをジョーゼフに語ります。
あまりに日常的な手の話から人種差別に対する運動まで、事実をテーマにして話は飛びます。
ジョーゼフにとっては、おじいちゃんに教わったようにはなかなか上手にできなかったけれど、今ではパンでも焼けるようになりました。
その自慢気な表情は、おじいちゃんが勝ち取ってきた権利への感謝でしょうか。
派手さはないけれど、事実に基づいて重厚な作品です。