堀内誠一さんに絵本作家の面だけでなく旅人としての面もあったいうことを知ったのはつい最近のことでした。
初めてパリへ旅行したのは1960年のことだそうです。そしてパリに住むようになり、パリを拠点にいろいろな土地を旅されています。
一度行った場所は覚えていて、地図を書くことができたとか。そんな堀内さんの長所が活かされたのがこの本ではないでしょうか。
時折出てくる堀内さんの地図も見どころですし、堀内さんが訪ねた場所があますところなく描かれています。
今からこんなにたくさんの場所を旅する時間もお金もありそうにありませんが、こうしてこの本を眺めていると別空間を自分が旅しているような錯覚に陥ります。
その土地の顔とでもいうのでしょうか。町にもそれぞれ顔があると思ったのでした。
もし、ヨーロッパを旅する機会があったら、堀内さんが訪ねられた時と今とどれだけ違っているかを確かめてみるのも一興です。