化学は苦手でした.それは化学を身近なものと感じることができなかったからでした.高校で勉強する化学は暗記や難しい計算が多くて,テストは毎回赤点すれすれだったし,途方に暮れていました.
この図鑑をはじめてめくったときはとにかく驚きました.元素ってこんなにきれいで美しいものだったんですね.そして,それぞれの元素に関連するアイテムも紹介されてて「あー,これってこういうものに役立ってたのか」と分かり,とても興味がわいてきました.
なかでも炭素のページはとくに面白かったです.ダイヤモンドのイメージといったら,結婚指輪に必ずといっていいほどついてるわけだし,何が起ころうとキラキラと美しく輝き続けてるものだと思っていました.それが高温で熱すると燃えて二酸化炭素になってしまうなんて!衝撃でした.ダイヤモンドが炭素でできてるのは知っていましたが,よくよく考えると炭素って,酸素と結びつくと二酸化炭素になるんですもんね.あたりまえのことなんですね.この本のおかげで,化学が身近に感じられました.
元素って,化学って,遠い世界の話じゃなくて,とっても身近な場所にあって,私たちはその恩恵を受けたり,弊害を避けたりしながらうまく生活に生かしてるんですね.
元素の魅力を分かりやすく面白く教えてくれるとても素晴らしい図鑑です.