小泉八雲が紹介したエピソードを基に伝えられた『津波!!命を救った稲むらの火』は
もう6年ほど前には読んでいて、折に触れ子どもたちにも史実として紹介していましたが、
東日本大震災を目の当たりにした今では、その重さを感じます。
この絵本では、前作で絵を担当された高村さんが、その後のエピソードを
紹介しています。
あらためて津波について考えてもらいたい、という想いが伝わってきます。
主人公五兵衛のモデルは浜口梧陵。
地震の後の津波を察知し、大事な稲むらに火を放ち、津波の到来を知らせるとともに、
迅速な避難を誘導した人物です。
その後、がこの絵本のエピソード。
津波の後も、五兵衛は、復興のために防波堤建設計画に奔走したのです。
その資金は、家業のヤマサ醤油での売り上げだったと言うから驚きです。
今もなじみ深い醤油会社が、そんな由緒ある縁で結ばれていたのです。
このあたりの行動力は、今なお大きなヒントになるような気がします。
防災という大きな課題を子どもたちと一緒に考えるきっかけになると思います。