『こいぬのうんち』の韓国人作者による作品。
山火事の中、9羽のヒナと一緒に逃げ惑うかあさん鳥の姿を描写します。
自分ひとりなら飛び上がって逃げることが出来たのですが、
かあさん鳥はヒナたちを見捨てることが出来なかったのです。
かくして、炎の中でヒナたちを守ったかあさん鳥。
その最期が壮絶です。
解説では「自己犠牲」というキーワードでも紹介されていますが、
私としては、「子を想う母の愛」そのものだと思いました。
場面こそ違えども、このような状況は今までたくさんあったはずです。
それだけに、心に訴えてくるものがありました。
自己犠牲礼賛ではなく、キジのかあさんのような人々たちがいたという事実をしっかり
心に留めておきたいです。