ある日、ひょんなことから星ねこのもとにやってきたちいさなさかな。
ねことさかなの、ふうがわりな、そして、心あたたまるストーリー。
ちょっと、ぶっきらぼうだった星ねこが、さかなとくらしていくうちに、いろいろなものに心を動かされ、豊かでみずみずしい感性をとりもどしていきます。
ちいさなさかなが星ねこに見せてくれる、四季折々の自然のなんと豊かで美しいことか!
「小鳥のさえずり」「ももいろのくも」「降るような星空」「さかなたちの秋まつり」
みずみずしくて、神秘的で、幻想的なシーンに思わずうっとり。
神秘的な緑の瞳をもつ星ねこ。
ネーミングもすてきだけど、そのキャラクタ−もとても魅力的です。
色の付いていないペンだけで描かれたさし絵には、深い味わいがあります。そして、豊かな情景描写は、色のないさし絵に豊かな色彩をイメージさせます。
読み終わった後とても満たされた気持ちになる、そんな一冊です。