表紙の手の絵を見るだけで、涙が出そうになるのです。
1ページ1ページ、ワンシーンワンシーンを切り取ったような絵にハッとします。
赤ちゃんの、キラキラの瞳に映り込みそうなほどの、その近さ。
小学生になったハルの手に、つながっていそうな、その角度。
自分が幼くなって、あやとりしているかのような、感覚です。
月明かりの中踊るハルの姿は、恋している娘そのままで、ドキドキしました。
なるべく声が震えないように読もうとするのだけど、胸が詰まって、
何度も止まってしまいました。
私自身、ちょっと離れたところから、読んでもらいたいような絵本です。