オニは、おにぎりが大好きです。
だから、いつだっておにぎりを食べています。
そんなある日、ひょんなことから、人間の作ったおにぎりを食べることができました。
ずいぶんと日にちの経ったおにぎりはカチカチでパサパサでちょっぴりプーンとしていて、食べれたものじゃありませんでした。
同情したオニたちは、美味しいおにぎりを食べてもらいたいと、自分たちでこしらえたおにぎりを街に持って行きました。
逃げ惑う人間たち。
原因は自分たち自身だということに気付かないオニたちは……。
とても優しくて、そしてとてもかわいらしいオニたちです。
中身を知ってしまったらもう、怖さなんてどこかに飛んで行ってしまいます。
幅広い年代の方々にお勧めです。