いろいろな『ラプンツェル』があって、それぞれに味わいの違いがあるのですが、この『ラプンツェル』は繊細でミステリアス。
文学少女向きなお話です。
ラプンツェルのおかあさんのラブンツェルという草を切望して止まない姿、そのために冒険を犯す夫の優しさと気の弱さ、登場人物の心理描写がさりげなく奥深く感じられました。
ドラマ性の高いお話。
話を支える絵に神秘性と心のひだの深さを感じました。
少しレトロ感が強いためなのか絶版状態。
最後のシーンで、魔女が小さく登場します。
この先にまたドラマが続くかのように魔女の存在感が強い作品です。