何となく、地味な印象で、手にしたことがなかった絵本。
でも、先日、偶然同じ作者の『ゆきのひ』を手に入れたことを、日記(ブログ)に書いたら、どなたかが、「『ピーターのいす』もいいですよね?!」とコメントをくださったんです。
その少し前に読んだ、松井るり子さんの『ごたごた絵本箱」という本の中でも、この絵本が絶賛されていて、気になっていただけに、とっても読んでみたくなりました。
きっと、表紙の男の子が、後ろ向きで腕くみなんかしてたから、地味な印象を受けたんでしょうね。
開いてみたら、明るい色使いが、ぱあっと目に飛び込んできて、しかも、おしゃれなコラージュが、ところどころに使われていて、第一印象はあてにならないなあ、と苦笑しました。
妹が生まれ、お兄ちゃんになったピーター。
ひとりでいい子に遊んでいたのに、「しいーっ」なんて言われて、おまけに、おかあさんも、おとうさんも、赤ちゃんのことで大忙し。
ぼくのだったはずの、ゆりかごも、食堂いすも、ベッドもみんなピンクに塗られ・・・???
突然妹が生まれて、お兄ちゃんにならざるを得なくなったピーターの複雑な心境が、すご〜くよく現れていて、共感できます。
自分で、自分の成長に気がついたピーター。
おかあさんをまんまとだます辺りも、痛快です。
もちろん、ラストが最高にいいです♪
ちょうど、さっきまでかくれんぼをしていた我が家では、ピーターの1枚上手な隠れ方に拍手(笑)。
息子の成長を、そっと見守る両親もステキです♪
私のように、見た目で敬遠しないで、ぜひ、多くの方に読んでほしい、ステキな絵本でしたよ。