こぐまのクッキーは、引っ越してきたばかり。
あたらしい町。友だちできるかな。
公園では、子どもたちが遊んでいます。一緒に遊びたい思いもあるのですが、仲間に入る勇気がありません。
ふと見つけた雪だるま。
そのお隣に友だちを作ってみました。
すると、翌日、雪だるまが増えていました。
クッキーは、もうひとつ作ります。
表紙の、空を見上げるこぐまはなにをみているのでしょう。
見ているだけではなく、その動作につながる思いが、読みながら、どんどんこみ上げてきました。
我が家も転勤族。何度もくり返してきた引越しのなかで、子どもたちは、こんな思いを何度もしてきたんだなと思うと、涙が溢れてきました。
何とか乗り越え、今の姿があるのでしょう。ことばにならない思い、親には見せなかった心の内が、たくさんあったはずです。
作者の優しい絵に、心が柔らかく包まれました。
そんな時の気持ち、一度、子どもたちに聞いてみようかなあ。