読み終えて、思わず抱きしめたくなる絵本でした。子どもと大人のまなざしがそれぞれ日常そのままに描かれていて、共感の嵐です。好きな色を身につけたときは特別なのですよね。「あかい くつしたのほうが、ずっと たかく とべる」「あかい コップで のんだときのほうが ジュースはだんぜん おいしいの」……子どもらしさがそのままで、いつまでもいつまでもこの時代にいて欲しいとさえ感じてしまったり。
作者が自分の子どもたちとの実体験から書いたということで納得です。娘とお母さんのやりとりは、記憶の片隅で「赤」という色に彩られながら忘れられることがないでしょう。出会えて感謝の1冊でした。