戦争中の日常が淡々と語られています。
姫路の空襲で、妹のよしこが火達磨になり
大やけどを負う様子さえ
グロを通り越し、ただ淡々と語られるのが
かえって胸に迫るものがあります。
ひどいやけどの手が気になるのか
「おててきれいにして」という言葉を残し、亡くなるよしこ。
最後に「こうしてたくさんのよしこが死にました」と締めくくられるのが
そこにあった現実を、より浮き彫りにしていると感じました。
先日、学徒動員で戦闘機のエンジンを作っていたという方のお話を聞いたとき
工場が空襲にあい、友達が沢山なくなったと言われ
「亡くなる」なんてきれいな言葉でなく
「死んだ」というのが、当時の現実と言われた言葉を
なんとなく思い出しました。