おもろし荘のマディケンにしろ、このいたずらっ子のエーミルにしろ、根底にあるのは優しさ。
このいたずらっ子だったエーミルが大きくなって何の職業についたかということが明らかにされていますが、いたずらっ子の話でも大人が安心して読み聞かせできるのもこの優しさゆえかもしれません。
表題になっているお話の背景にあるのは、救貧小屋と言われる粗末な施設で暮らすかわいそうなお年寄りたち。
その人たちにごちそうを食べさせたいという気持ちを単にいたずらと片付けていいのかはわかりませんが、クリスマスをただ自分たちだけが楽しく過ごすという視点だけでないのは、やはり優しさなんだろうと。
大人からすると困ったいたずらもあるけれど、憎めない子どもだなあと思いました。