『なきむしようちえん』うちの子を思い出すような、そんな題名にひかれて図書館で借りてきた本です。
この絵本、泣き虫の女の子、みゆきちゃんが幼稚園入園から1年の幼稚園生活をおった絵本です。
幼稚園入園式、みゆきちゃんは、「やだやだ、幼稚園なんか嫌いだよー。」と泣くんですね。そして、入園してからも、毎日毎日泣いてばかり。
幼稚園では畑を作っていて、子供たちは、みんなで元気に土いじりをする。
でも、「おててが汚れちゃうもん。」とみゆきちゃんはしない。
みんながターザンごっこやロープウェーで遊んでいても、「こわいから、いや。」とみゆきちゃんは参加しない。
でもね、1年の間に、みゆきちゃんも、みんなと一緒に遊べるようになるんです。
そして、1年後。「やだよー、幼稚園なんか。おうちに帰るー。」と泣いている子に、みゆきちゃんは言うんですね。「幼稚園はこわくないよ。お友達がいっぱいいるし、うさぎさんもいるし、おいももあるし、やさしいおばけもいるわよ。だから泣くのよしなさいよ。」と。
この幼稚園、動物をいっぱい飼っていたり、緑ゆたかな林が遊び場になっていたり、幼稚園のことが、とても楽しく描かれた本です。
3年前、はじめての幼稚園に、大つぶの涙を浮かべて、幼稚園バスに乗っていったうちの子も、今年の春で小学生。
お母さん、お母さんとかたときもそばから離れないような子だっただけに、最初は不安で、幼稚園でやっていけるんだろうかとずいぶん心配したものでした。
でも、子供は瞬く間に成長し、楽しい幼稚園生活を送りました。
この絵本を読みながら、一生懸命お話してくれるんですね。
「お母さん、なっちゃんも、幼稚園でいっちばん楽しかったのは、お泊り保育だったよ。あぁ、また行きたいなぁ。」
「なっちゃんの幼稚園でも、お芋いっぱい掘れたよね。」
「なっちゃんも、幼稚園大好き。だって、お友達がいっぱいいるからだよ。」
そんな話を聞きながら、娘も、こういうふうに、園で過ごしてきたのかなぁとなつかしく思う1冊でした。