小学校2年生の娘のお気に入りの絵本です。グリム童話で、物悲しく寂しいおはなしなのですが、バーバラ・クーニーの美しい絵がその悲惨さを救ってくれます。
子どもがほしい王様と女王さまが、森の魔法使いに頼みに行きます。お金の好きな王様がお礼のお金をケチったせいで、生まれた赤ちゃんはなんとロバでした。お城の子どもたちも王子をバカにするし、王様と女王さまも王子を気に入らず、自分のことに夢中。ひとりぼっちのロバの王子は家を出ることを決意します。
自らの努力で上手になったリュートが、自分の身を助けることになります。
読後はなんともいえない清々しい気持ちに。ロバのおうじの美しい心に触れて、大人も心が満たされる絵本です。