ちょっと主役にはなりにくいナメクジをテーマにしている、おもしろい本です。
からがないばかりに、ナメクジは、日差しに弱く、寒さにも弱く、でも、そんなナメクジはいつも嫌われもの。
カタツムリはかわいいけれど、ナメクジは気持ち悪い。
カタツムリには、いろんな歌もあり、呼び名だって色々あるけれど、ナメクジは、どこまでいっても、ただのナメクジ。
カタツムリに塩をかける人はいないけれど、ナメクジは塩をかけられる。
ナメクジとカタツムリ、ちょっと似ている2人を並べて、比較しているのが、とってもおもしろい。
確かに、そのとおりです。カタツムリが好きっていう子はたくさんいるけれど、ナメクジが好きっていう子は聞いたことがない。
でも、見かけでは、カタツムリとナメクジの差は、ただ、からがあるか、ないかくらいなんですよね。
でも、ナメクジの進化を追って、ナメクジの説明を読んでいると、こんなナメクジだって、がんばってるんだよ、って。
嫌われ者のナメクジを応援する作者の気持ちがよく伝わります。
「今度、ナメクジもちゃんと見てみよ。」
って、子供たちも、ちょっとナメクジに興味を持ったみたい。