自然と動物達の描写が素晴らしく、読んでみて感動した絵本です。
動物一匹一匹の毛並みがすごく細かくて、まるで生きているよう!
つぶらな瞳のリスくんが、ドングリのため懸命に頑張るお話です。
『うたうたいのおばあさん』と呼ばれるドングリの古木の声に導かれ森にやってきたリスは、その木にまつわる生い立ちを聞きます。
おばあさんには、てっぺんにだけ一番星のように一粒のドングリが実っていました。
しかし翌日森に大嵐がやってきて、おばあさんの木は根元から折れてしまいます。
呼びかけても返事がない木の周りで、リスはあのドングリを探し始めて…?
当たり前すぎていつもは見過ごしているけれど、森はすべて一粒の木の実からできているんだなぁと改めて考えさせられました。
その木を守り、共存しているのが森の動物達。
ずっと昔から、そしてこれからも続いていく命のリレーを感じさせてくれる一冊でした。
千世さんの作品を読むのは今回が初めてでしたが、他の『みのりのえほんシリーズ』も読んでみたいなと思います。