ひがしさんの作品は前回「おおかみようちえんにようこそ」を読んでいたので、あちらと比べるとずいぶん違った印象の描き方をされているなと感じました。
こう、なんていうクラッシクでワルツでもきいいているような感じというんでしょうか?
ひがしさんの画は1ページ1ページとても手稲に、主人公の動きだけでなく、今どきの言葉でいうと、物語に全く関係ない「モブキャラ」にもちゃんと設定があって、意味がある動きをしているような印象を受けます。
初めてフンボルト君が町へ来て、気が付いたら有名歌手のサイン会の列に並ばされていたシーンで、フンボルト君が感激しているところは、可愛くて思わず笑ってしまいました。
裏表紙には電車で疲れて居眠りながら帰宅していくフンボルト君の姿が描かれています。
私はこの満足そうなフンボルトくんの笑顔がこの作品の中で一番可愛いと思いました。