まず、中村悦子さんの絵がこの作品にとてもあっていました。
1つ1つの情景がとても美しく描かれています。
主人公は小学校の中学年くらいの『ぼく』ですが、
おじいちゃんのお話を通じて戦時中や戦後のことが出てきますし、
千年もみじを訪ねてきた男の人(おじさん)も戦争時代の話をするので、物語の主軸をきちんとつかめる年齢になっていないと、読んでもよく意味が分からないかもしれません。
出来れば、小学校高学年以上、中学生・高校生に読んでもらいたいです。
千年もその地に生き続けている『千年もみじ』、
その存在とともに戦時中に散っていった若い命。
この「時」の対比を感じられるといいなぁと、思います。