福音館書店の「ものがたりえほん新36」で届きました。
息子はまだ2歳なので、少し早いかな?と思いましたが、意外にも喜んでリクエストしてきます。
ジオジオは年老いたライオン。
森の動物たちは、ジオジオを恐れて近寄りません。
若い頃は怖い、強い王様だったのですね。
でも、年を取って、体も思うように動かず、自分の周りに誰もいないことが寂しくなったのでしょう。
王様といえども、一人では生きていけないのです・・・
ジオジオのところに、卵を食べられてしまってつまらない思いをしている灰色の鳥がやってきました。
ジオジオは、頭の冠を巣にして、卵を産むことを提案します。
卵を狙う動物たちも、ジオジオが怖いから近寄れません。
卵は無事にかえり、元気に育ちます・・・
おそらく、子どものいないジオジオは、鳥の卵を守ることで、まるで孫を育てるような充実感を味わっていたのでしょう。
誰かのために役に立つことって、自分の存在意義を見出せたようで本当に嬉しいものですから。
私の親も、息子を預かるの、嬉しそうにしていたなぁ・・・なんて重ねてしまいます。
絵が芸術的ですばらしく美しいです。
雷のシーンの絵が、原画を見てみたい!と思うほどステキ。
「子どもが怖がった」という感想も拝見しましたが、
うちの子はそういうことはありませんでした。
最後のページの、ジオジオが目を閉じて、満たされた表情をしているのが、なんともじーんときます。
私の親はまだ若いけれど、
私の祖父母(息子にとってはひいおじいちゃん・ひいおばあちゃん)は元気ですが年齢なりに弱ってきてもいます。
小鳥に囲まれたジオジオは、孫に囲まれたおじいさんのようですね。
うちも、もっと会いに連れて行ってやらないとなぁ・・・。