自分が子供のころ、エロール・ル・カインの「いばら姫」が大好きでした。
この「キャベツ姫」は、お姫様お姫様していない内容なので、子供のころはあんまり興味を持てなかったのですが、大人になってから再読してみると、絵がすばらしく綺麗で幻想的なのはもちろんなのですが、内容も風刺が効いていて面白いです。
タイトルどおり、キャベツ頭にされてしまうお姫様のお話なのですが、
呪いで姿を変えられちゃうのはお姫様だけじゃない
お后さまはめんどり、王子様はくじゃく、次女たちも野菜に、大臣たちはぶたに…
それもこれも王様の暴言のせい。
口は災いのもとと言いますが、最後には自分までも自分の言葉でボロボロの哀れな姿にしてしまます。
言葉使いの気になる人は、眉をひそめるかもしれないこの王様の暴言が、実は読んでいて小気味いいです。
森の王の策略にしてやられたものの、最後には王様が改心してハッピーエンド♪
子供たちはお姫様モノのおとぎ話というよりは、面白いお話という感じで楽しんでました。
絵が綺麗なだけじゃない、オリジナルな作品なので一読の価値ありです。