バーバラ・エシャムのシリーズです。
ここでは子どもたちの各種の発達障害を、それぞれ学校という社会で、どんなトラブルに発展してしまうのかを分かりやすい絵本の形で紹介してくれています。
この作品の主人公マックスは、字が読めないのでは無くて、簡単な計算(九九)が出来ない男の子でした。
簡単な算数のルールはわからないのに、難しい数の概念がわかる天才!そんな不思議な頭の仕組みって、あるんですね〜。
大体、文字を読んだり書いたりとか、九九などの算数のルールなどは小学校の低学年から中学年に教わるものですから、当の子どもたちにとっては毎日悪戦苦闘の連続で、まさに学校は地獄のようなところにしか感じられないかもしれません。
この本のマックスのように、何かの拍子に周囲の大人がその子の障害と才能に気づいて指導してあげることが出来れば、救われますが、欧米諸国でならともかく、そういう奇跡は日本国内ではなかなか難しいかもしれません。
このシリーズは絵も文も分かりやすく、同年代のお子さんたちにも読みやすい内容です。
読み聞かせに使うのは難しいかもしれませんが、テーマを決めて「九九」を習い始めたころのお子さんたちにブックトークしてあげるのもいいかなと、思いました。