イタリアからの移民のひいおじいさんが、
ひ孫に優しく語り継ぐ
マッチ箱に詰まった思い出
の物たちによる記憶の回想日記です。
オリーブの種で飢えをしのぐという想像を絶する
貧しい家族は、日照りの年に切符を送ってもらい
ニューヨークのお父さんに会いに19日もかけて
海を渡ります。
19個のひまわりの種も印象的です。
船着場で3日待ったり船上でも、いたるところに
貧富の格差がみうけられます。
時代背景がまるで映画を観ているように読み取れます。
生きていくために転々と場所を変え働くという
渡ってからの過酷な苦労話も小さな
ひ孫でも、きっと伝わったことでしょう。
お母さんが、父さんに学校に通わせたいと
何日も何週間も少年が8歳のときに、
ねばってくれたところがすばらしいのです。
家族7人全員字を読むことも書く
こともできなかったのですから・・・
とても丁寧に時間をかけて
描かれた絵も緻密で本当に素敵です。
マカロニ・ヘヤピン・魚の骨・石炭・・・
文字の日記より心に残るものが
あります。
小学生でも時間があればゆっくり時間をかけて
読んであげたい作品です。