【あらすじ】
震災を経験した後、地震に過敏に反応する少年ユウト。公園で出会った自称・地震研究家の大地ぐらり氏と一緒に、地下の研究所で地震について学ぶこととなるが…
東日本大震災、原発事故、その他日本各地で起きた巨大地震のことについて、そして、地球になぜ地震があるのかが絵を見てよくわかる。巻末には防災カードもついていて、読み終わったらすぐに地震対策ができるステキな一冊。
【感想】
地震博士の、名前もすごいが、常にせんべいを食べているという設定もスゴイ。
実はせんべいを使って、地殻の動きや、プレート同士の押し合い、断層などなど、地震のメカニズムをうまく説明してしまう。この小道具の使い方は、職人技・名人芸だ!
テレビなどのニュースで出てくる言葉の説明も、漫画でみたら一発でわかる。震度0〜7、マグニチュード、液状化現象、なんとなく聞いたことがある程度の理解から、しっかりわかるまで面倒を見てくれました。
読めば読むほど、日本に住んでいる限り、地震とは縁がなくならないのがわかります。
記憶に新しい東北の震災と、原発事故についていもきちんと描かれており、学習漫画を作る人たちの真心が伝わってきます。子どもたちに伝えるべきことを、わかりやすく、できれば楽しく学んでほしい。そんないい仕事です。
最後の方には地震の時にどうしたらいいか、それぞれ読者が考えられるクイズがついていたり、防災対策のやりかたも描かれていて、役立ちます。子どもから大人まで、是非とも一度は読んでもらいたい一冊。読みやすくてありがたい作品です。