石井睦美さんと酒井駒子さんという素敵なコラボの作品です。
生まれたばかりのしろうさぎの小さな幸せを描いてあります。
大好きなお父さん、お母さんに愛されて育ったしろうさぎ。
春生まれなので、りんごを知らないしろうさぎは、りんごジャムを食べて、
「りんご」について考えるのですね。
明日りんごの木をかじってみようと思い、ワクワクして眠れなかったり、
実際の幹をかじって、痛い思いをしたり。
子どもらしい振る舞いが愛おしいです。
そんなしろうさぎをそっと見守ってくれる両親の様子が、
それはそれは美しいです。
流れるように優しい文章の調べが心地よいです。
読んでいる私まで、気持ちがやわらかになります。
10分強のやや長いお話でしたが、小学校のおはなし会で読みました。
意外にも男の子がじっと耳を傾けていましたよ。