ネパール民話です。日本人の秋野亥左牟さんの絵ですが、異国の雰囲気がプンプンします。表紙から不思議な雰囲気が漂っていて、思わず中を開いてしまいます。
お話は、継母とその連れ子にいじめられる娘(プンク マインチャ)が、守ってくれる不思議なやぎの力を借りて、宝物を手にし、それを真似した継母と意地悪な娘はひどい目に遭うという昔ながらのパターンです。が、全体的におどろおどろしい雰囲気があり、二つの頭を持つ喋るやぎや、山賊のようなオニの夫婦、喋るねずみなどの登場で、次はどうなるのかドキドキしてしまいます。
少し滑稽なところのある日本の昔話と違って、かなり怖いところのある話ですが、絵の魅力と登場人物の魅力で、ぐいぐいと引き込まれてしまいます。