104人の演奏者と1人の指揮者。
金曜日の夜に行われる音楽会が始まるまでのメンバーの行動が、観察したかのように描かれています。
音楽を始めるまでの、何か特別なことがあるのかと思ったら、ごく普通の生活。
オーケストラのメンバーも普通の人間なのですね。
それにしても、みんなが身を清め、決まった衣装を着て出かけ、演奏するまでに意識を高めていく姿は、人それぞれのやり方はあれ、音楽家としての意識なのだと感じました。
105人がまとまるため、一つの曲を演奏するためにはバラバラではいけないのですね。
お風呂派かシャワー派か、そのほかのことについて具体的に人数を説明されていますが、オーケストラメンバーに実際にアンケートを取ったのでしょうか。
具体的な感じが、読む側の意識にとても効果的だと思います。
そして、あの岩谷時子さんの翻訳。
面白く拝見しました。