地域で読み聞かせをしているボランティアの人にこの作品を教えてもらいました。
このお話は、ひとりで黙読するより、絶対声に出して読んでもらうほうが面白いです。
やはり中国に伝わる昔話を君島さんが邦訳してくれた作品です。
絵本には、○○族に伝わる……とかいう説明書きはなかったのですが、太田大八さんが描いてくれた登場人物たちの服装を見ると、同じ中国でも、かなり南の方の部族に伝わるものではないかと思いました。
物語は読めばわかりますが、人間の「欲」は、その顔を出し始めると際限がないのだということがよ〜くわかりました。
ただ、子どもたちにこのお話をする時には、そんな大人の思いや乾燥とは別に主人公ランフーのあっち行ったりこっち行ったり、一晩でアタフタと動き回る、滑稽でジタバタした姿を単純に楽しんでほしい気がします。