息子が10歳最後の日に再び開いて読んでいました。
最近書店で、懐かしく手に取ってみたら、帯に柳田邦夫先生の“色即是空の世界だ、…般若心経の絵本なのだ。“というコメントに目が行き、帰って来て本箱から出して読んでいたら、息子に奪われました。
100万回生きても、いずれの飼い主にも心を開かず、飼い猫の立場を疎ましく思い、生きた世界、飼い主そして自分の命を愛せなかったねこ。
野良猫(だれのものでもない“自分のねこ”)になって、愛するものに出会い、命の消えることはじめて恐れた猫は…。
「愛に出会えてヨカッタね。奥さんとこれからずっと一緒かな?」という、息子のコメント。
実に深いい〜絵本です。
100万回も生きた猫らしく、かわいげのないキャラクターの表情が変化して行くのをみるにつけ、画力と淡々とした文調のハーモニーに、何度読んでも感動させられます。
大人だけではなく、思春期前あたりから勧めてみるのも良いかもしれません。