表紙を見て、こういう絵本もイイなぁって思い手に取りました。
既に感想を書かれておられる方の中にも
絵を高評価されている方を沢山見かけますが
本当にその通りで、とてもステキな絵だと思います。
ストーリーも、作者の言わんとしていることは理解できますし
教訓として教えたいんだろうなぁっとは思うのですが・・。
お金はいくらでもあるのだけど
自分ひとりきりだと、全然満たされない、幸福感を味わえない。
本当の豊かさというのはお金とかじゃなく
人とのつながりなんだよ、というのは大切なことだし
僕自身もそれはとてもわかります。
だけど、それを伝えるにしても
もう少し違う方法で伝えてくれたらいいのになぁっと。
自分が大切にしているものを
「ほしい」という人に分け与えなければ
仲間はずれにされてしまう・・・。
これってどうなんだろう。
自分が大切にしているおもちゃを
他のお友達にも貸してあげられる、
そのことで一緒に友達と遊べる、
それは大切なことだけど、
貸さなかったから、仲間はずれにしちゃう
そういうのがちょっと・・・。
方向性としては決して悪い作品ではないと思うのだけど
イジメを黙認しているとまでは言わなくても
何だか心の中にモヤモヤ感が残ってしまいました。
最後の最後ににじうおくんが
幸福感に満たされていたのが救いかなぁって思ったり。
でも、その幸福感もどうなんだろう・・・
って思ったりもするのですが。
あまり深く考えない方がいいのかもしれません。
絵が本当にきれいなので
それを楽しむだけでも十分価値のある絵本だと思います。